肥満は単なる体重増加ではなく、高血圧・脂質異常症・糖尿病・脂肪肝・睡眠時無呼吸症候群などの生活習慣病を引き起こす「疾患」です。
当院では、医学的根拠に基づいた肥満症治療を行っています。
肥満症とは
肥満症とは、
- BMI25以上で医学的に減量が必要と判断される方
- 肥満に伴う健康障害を有する方
を指します。
特に内臓脂肪型肥満は、将来的な心血管疾患リスクを高めるため、早期の介入が重要です。
当院の治療方針
当院では
- 生活習慣の見直し(食事・運動)
- 医学的評価(血液検査など)
- 薬物療法(適応がある場合)
を組み合わせて治療を行います。
無理な食事制限ではなく、安全性を重視し、医学的に適切な減量を目指します。
薬物療法について
当院では、適応がある場合に
- ウゴービ(Wegovy)
- マンジャロ(Mounjaro)
などの注射薬による治療を検討します。
※美容目的のみの処方は原則行っていません。
治療開始までの流れ
- 医師による診察
- 身体測定・血液検査
- 適応判断
- 治療開始
- 定期フォロー(副作用・効果確認)
肥満治療で大切なこと
- 急激な減量はリバウンドの原因になります
- 薬だけに依存しない生活改善が重要です
- 定期的なフォローが成功の鍵です
肥満症治療薬ウゴービ(Wegovy)とは?
ウゴービは、有効成分セマグルチド(semaglutide)を含むGLP-1受容体作動薬で、肥満症の治療を目的に開発された注射薬です。
欧米では肥満治療として広く使われており、日本では2024年2月に販売開始されました。
この薬は:
- 週に1回の皮下注射 で使用します。
- GLP-1作用により 食欲を抑え、満腹感を持続させることで体重減少をサポートします。
- 食事・運動療法と組み合わせた治療が基本です。
適応・対象
ウゴービは以下の方に検討されます:
- BMIが30以上の方(肥満症)
- BMIが27以上で肥満に関連する健康障害(高血圧・脂質異常症など)を合併している方
※単なる美容目的の減量では 保険適用にならない ケースが多く、自由診療となることが一般的です。
使用方法(基本)
ウゴービ®は、週1回の注射を4回行い、増量していく製剤です。
- ウゴービ®皮下注MDは、ペン1本に4回分(4週分)のお薬が入っています。
- 0.25mgのペンから開始し、下図のように増量し2.4mgのペンを継続します。
- 週1回、同じ曜日に投与します。
- 食事の時間にかかわらず、1日のうちいつでも投与できます。


料金(例:自由診療の目安)
※ウゴービは自由診療で処方されるケースが多く、料金設定は医療機関によって異なります。以下は一般的な院内例です。
1か月分(4本)の薬剤代(税込)
| 用量 | 料金(4本/月) |
|---|---|
| 0.25mg | 約16,000円〜22,000円 |
| 0.5mg | 約22,000円〜24,000円 |
| 1.0mg | 約32,000円〜36,000円 |
| 1.7mg | 約43,000円〜44,000円 |
| 2.4mg | 約55,000円〜60,000円 |
※上記は薬剤代の例です(初診料・再診料・検査料は別途必要である場合があります)。
※医療機関によって価格は異なります。
料金の目安
月額で 約3〜5万円程度が相場とされています。
注意点・副作用
副作用として報告される症状
- 吐き気、嘔吐、便秘、下痢、腹痛などの消化器症状
- 血糖低下/脱力感
- 急性膵炎、胆のう炎など(まれ)
副作用が出た場合は速やかに医師へご相談ください。
保険適用について
現在は肥満症としての保険適用条件が限定的 または自由診療となるケースが多いです。
よくある質問
ウゴービは保険で使えますか?
肥満症としての医療的な要件を満たす場合は保険適用の可能性がありますが、一般的な減量目的では保険対象外(自費)となります。
どれくらい体重が減りますか?
海外の臨床試験では平均で10〜15%程度の体重減少が見られています(個人差あり)。
肥満症治療薬 マンジャロ(Mounjaro)とは?
マンジャロは、有効成分 チルゼパチド(tirzepatide)を含む注射薬で、GLP-1受容体とGIP受容体の両方に作用する、新しいタイプの肥満症治療薬です。
従来のGLP-1製剤よりも強い食欲抑制効果・体重減少効果が期待され、海外ではウゴービ以上の減量効果が報告されています。
マンジャロの特徴
- 週1回の皮下注射
- 食欲を自然に抑え、少量でも満腹感が続く
- 血糖コントロール改善作用あり
- GLP-1+GIPの二重作用により、体重減少効果が高い
対象となる方
以下のような方が対象となります。
- BMI 30以上の方(肥満症)
- BMI 27以上で、高血圧・脂質異常症・糖尿病などの肥満関連疾患を合併している方
※美容目的のみの使用は 保険適用外(自由診療)となります。
使用方法
- 週1回、皮下注射
- 低用量から開始し、体調を見ながら徐々に増量します
(例:2.5mg → 5mg → 7.5mg → 10mg → 12.5mg → 15mg) - 初回は医師・看護師が注射方法を丁寧に説明します

対象となる方
※マンジャロは原則自由診療です
※料金は医療機関ごとに異なります
1か月分(4本)の目安(税込)
| 用量 | 料金目安 |
|---|---|
| 2.5mg | 約20,000〜25,000円 |
| 5mg | 約30,000〜35,000円 |
| 7.5mg | 約40,000円前後 |
| 10mg | 約50,000円前後 |
| 12.5mg | 約60,000円前後 |
| 15mg | 約70,000円前後 |
※初診料・再診料・検査費用は別途必要な場合があります
※実際の費用は院内掲示・診察時にご案内します
副作用・注意点
主な副作用
- 吐き気、胃もたれ、便秘、下痢
- 食欲低下、倦怠感
- まれに膵炎、胆のう疾患
※多くは 使用初期や増量時 に起こりやすく、徐々に軽減することがほとんどです。
よくあるご質問
ウゴービとの違いは?
マンジャロは GLP-1+GIPの二重作用があり、海外データではより高い体重減少効果が報告されています。
どのくらい体重が減りますか?
臨床試験では平均15〜20%前後の体重減少が報告されています(※効果には個人差があります)
途中でやめるとどうなりますか?
中止後は食欲が戻り、体重が増加する可能性があります。生活習慣の改善と併用が重要です。

当院での肥満症治療について
当院では、食事・運動指導+薬物療法 を組み合わせ、患者さま一人ひとりに合った 安全で無理のない肥満症治療を行っています。
マンジャロ・ウゴービのいずれが適しているかは、診察のうえで医師が丁寧にご説明いたします。お気軽にご相談ください。



