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逆流性食道炎

逆流性食道炎(ぎゃくりゅうせいしょくどうえん)

逆流性食道炎(ぎゃくりゅうせいしょくどうえん)胃の内容物と胃酸(酸性度の強い塩酸)や十二指腸の消化液が、食道に逆流することで、食道の粘膜を刺激し粘膜にびらん・炎症を引きおこす病気です。胃食道逆流症(Gastroesophageal Reflux Disease:GERD)、食道裂孔ヘルニア(胸とおなかの境目の横隔膜の穴がゆるみ胃が上にあがってきます)が悪化することによって引き起こされます。食道には、胃酸に対する防御機能がないので、酸に繰り返しさらされることで炎症を起こし、粘膜のただれや潰瘍ができたりします。


症状

主な症状は、胸やけや呑酸(酸が上がってくる)、つかえ感ですが、その他のどやせきなど様々な症状がでます。
未治療の逆流性食道炎は狭心症などよりもQOL(生活の質)を損なう疾患で、胃酸関連疾患の中で非常に重要な疾患として位置づけられます。危険な合併症としては、出血、狭窄(狭くなる)、食道癌などがあげられます。

症状

ロサンゼルス分類

  • グレードN(胃食道接合部は閉じており正常)
  • グレードM(胃食道接合部がゆるんでいるが炎症なし)
  • グレードA(胃食道接合部がゆるんで一部に縦走した炎症がみられる)
  • グレードB(胃食道接合部がゆるんで縦走した炎症が複数がみられる)
  • グレードC(胃食道接合部が大きくゆるんで長く縦走した炎症が複数みられる)
  • グレードD(胃食道接合部が大きくゆるんで炎症が全周性にみられる)

グレードN (正常) ⇒ M ⇒ A ⇒ B ⇒ C ⇒ Dの順に病気が進行します。
一般的にA,Bは軽症型,C,Dは重症型食道炎です。


診断と治療

診断には、上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)を行います。

症状の改善には、胃酸分泌を抑えるプロトンポンプインヒビター(PPI)を第一選択薬として、ヒスタミンH2受容体拮抗薬(H2ブロッカー)といったお薬が有効です。そのほか、健胃消化剤や六君子湯(TJ-43)などの漢方薬も有効です。また、ご高齢の方などは唾液の分泌が低下していることがあるため、唾液分泌を高めてあげることも効果的です。

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