当院では新型コロナウイルスの迅速遺伝子検査(PCR)を2020年から導入していますが、2024年からのインフルエンザの流行に伴い、インフルエンザウイルスの迅速遺伝子検査(PCR)を導入しました。これまでのインフルエンザ抗原検査では、発症してから診断が確定するまで約12時間以上かかるため、発症からあまりに早く受診して検査をすると、本当はインフルエンザにかかっているのに抗原検査では陰性になる場合がありますが、これを偽陰性といいます。こうなると「病状が良くならない場合には、明日また検査をしましょう」となってしまいます。こういった場合に備えてインフルエンザが疑われ重症化リスクが高い方には、より早く、より正確に結果がわかる遺伝子検査(PCR)が2024年6月から保険適用でできるようになりました。インフルエンザの場合は、タミフルやゾフルーザなど特効薬がありますので、早期に診断し治療を開始することで重症化が防げるので、とくにリスクの高い方は早めに迅速遺伝子検査(PCR)を受けられることをお勧めします。
◎5歳未満のお子さんや65歳以上の方、妊婦の方、および特定の基礎疾患をお持ちの方は、インフルエンザの重症化リスクが高いことがわかっているので早期の診断治療が必要となります(保険適応可)
◎PCR とは、Polymerase Chain Reaction の略で、その細胞に特徴的な遺伝子部分を探し出して増幅し検出するための検査です
◇発症から12時間以内のインフルエンザの遺伝子検査が可能となりました
2024.10.02